H270311記載
中小企業のための知的財産(知財)戦略を、シリーズで書こうとおもいます。
1. どうしても資金力の差がでる。だが・・・・。
知財に強くなるためには、結局は、資金力がかなり大きな要素となります。お金を存分に使える大企業が強い。その理由は、色々ありますが、たとえば、分かりやすい例で書いてみます。
ある技術について特許を取ろうとします。
大企業の場合(イメージ↓)
中小企業の場合(イメージ↓)
つまり、大企業であれば、中心となる技術(真ん中の斜線部分)はもちろん、その周辺の技術について、時に防護的に、または、簡単に特許から免れないように、多方面・多数の権利化が可能となります。
特許出願の料金だけを考えても、一件あたり、数十万円かかりますので、資金力に乏しい中小企業では、なかなか上記のようにはいきません。
もちろん、作用効果を確固たるものとする実験、理論的基礎を強める著名な学者の意見・・・どれもこれも資金力の差がかなり出るものです。
先ほどの例は、中心となる技術が取れており、それなりに強い権利とはいえます。中心となる技術がなければできない製品であれば、もちろんですが、不可欠とまではいえないとしても、競合者は、それを回避する手間・技術・金が余計にかかるからです。
しかし、中心となる技術が取れない場合(イメージ↓)
特許を取ったからといっても、回避し放題・別に使わなくてもよいというものであれば、特許はあまり意味をなしてきません。
むやみに特許をとれば大丈夫という意味では到底なく、中小企業では、特許化するか否かも含めて、考えなければならないことを、引続き、書きます。
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